使える制度へ、成年後見制度の改正

成年後見制度を抜本的に見直す「民法等の一部を改正する法律」が2026年6月17日に成立、24日に公布されました。2028年12月頃までに施行される見込みです。

 

2000年4月に始まった成年後見制度。
使いにくいという声も多く、浸透には至っていないのが現状です。
四半世紀を経て、ついに抜本改正へとつながりました。

まずは、どのように変わるのか…

変更点は、
①後見・保佐・補助の3類型を「補助」に一本化。必要な支援だけを個別設計する「オーダーメイド型」へ移行
②一度始めると終われなかった「終身制」の廃止
後見人の交代を柔軟に認める制度新設
が挙げられます。

現在の成年後見制度は、本人の判断能力の程度に応じて3つの類型が設けられています。
【後見】 判断能力を常に欠いている状態
【保佐】 判断能力が著しく不十分
【補助】 判断能力が不十分

このなかで最も重い「後見」は、法律上当然に、「代理権」「取消権」が付与されます。
スーパーでの買い物など日常生活に関する行為は除き、本人がした契約は、後見人が取消権を行使することで保護することができます。

現行制度の課題としては、
長期化  ← 制度は本人が亡くなるまで続き、必要性がなくなった場合でも終了できない
意思が反映されない  ← 本人の意向や生活歴とは合わない決定がされるリスク
交代できない  ← 後見人の交代が難しい。
費用負担  ← 長期にわたる報酬が家族に大きな負担となる
などが指摘されています。

「本人のため」「保護される」と言っても、
それが本人の意向なのか、親族にとっての無用な負担となるのではと疑問が生じるケースも散見されています。


まだまだ詳細については今後検討とのこと…使える制度となる希望を抱きつつ、もう少し待つ必要がありそうです。
新制度が施行されれば、高齢者住宅への住み替えにともなう不動産売却の際に制度を利用、目的が達成された後に審判を取り消して利用を終了など、使い勝手は格段によくなる見込みです。
今後の情報に注目したいところです。

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大竹麻佐子  
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