相続が発生、何から手を付ければいいの?

大切な方を亡くし、悲しみと喪失感のなかでも、さまざまな手続きを行わなければなりません。期限があるものも多いため、精神的・時間的に疲弊してしまうことが心配です。

「自分でやらなければいけないこと」「依頼すればよいもの」「落ち着いてからやること」などに分類したうえで、全体像を把握しておくことをおすすめします。

自分でやらなければいけないこと」

医療機関などで死亡診断書を受け取ったら、役所への届出(死亡届)を行います。葬儀を行うためには、同時に、火葬許可申請により火葬許可証を受け取る必要があります。必要に応じて、世帯主変更届などが必要になります。

役所の窓口では、多くの場合、必要な手続一覧と言った冊子が配布されますので参考にしてください。

健康保険(介護保険)の資格喪失手続きなどは、故人の加入する保険の種類によります。会社員の方であれば、勤務先への連絡により手続きが行われます。年金受給者であった場合には、年金事務所へ連絡することで年金が停止されます。手続きが遅れると、あとで戻さなければならないため、早めの手続きをおすすめします。

「依頼することのできる手続き」

死亡に関する届けを出したら、あとは具体的な相続手続を進めていきます。相続人の確定、遺言書の検認手続き、財産や債務の把握、相続の放棄や限定承認、準確定申告、遺産分割協議(相続人間の話し合い)、遺産分割協議書の作成、遺産の名義変更、相続税の申告などが挙げられます。

それぞれに期限などがあります。申請時に必要な証明書類などは原本の提出が必要なもののほか、確認後返却させるものなどがあります。また、重複する証明書類などもあるため、効率的に進めたいものです。相続手続は、人生において、そうそう経験することではないでしょう。

無理をして疲弊するよりも、専門家への依頼をおすすめします。

「落ち着いてからやること」

生命保険契約がある場合には保険金の請求、また、家族状況や要件にもよりますが、遺族年金等が受け取れる場合があります。早めに請求することで、早く受け取ることができますが、少し落ち着いてからでもよいかもしれません。

関連記事